トップページトピックス【記者発表】新型コロナウイルス感染症に対する治療薬候補となる化合物を同定~オンコリスバイオファーマ(株)と臨床開発に向けた特許譲渡契約を締結~

【記者発表】新型コロナウイルス感染症に対する治療薬候補となる化合物を同定~オンコリスバイオファーマ(株)と臨床開発に向けた特許譲渡契約を締結~

[記事掲載日:20.06.22]

新型コロナウイルス感染症に対する治療薬候補となる化合物を同定
~オンコリスバイオファーマ株式会社(東京)と臨床開発に向けた特許譲渡契約を締結~
プレスリリース
 
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記者発表の様子
(左から)岡本 実佳 准教授、佐野 輝 学長、馬場 昌範 ヒトレトロウイルス学共同研究センター長、外山 政明 特任助教
 
 
 
 6月22日、鹿児島大学事務局第一会議室にて、鹿児島大学ヒトレトロウイルス学共同研究センターによる「新型コロナウイルス感染症に対する治療薬候補となる化合物」の同定に関する記者発表を行いました。
 
 本記者発表は、平成31年4月に、鹿児島大学難治ウイルス病態制御研究センターと熊本大学エイズ学研究センターが再編・統合して設置されたヒトレトロウイルス学共同研究センターの馬場 昌範センター長、同センター・鹿児島大学キャンパスの岡本 実佳准教授、外山 政明特任助教の3名からなる研究チームが、同センターに設置されているバイオセーフティーレベル3(BSL3)実験施設を用いた研究により、培養細胞において新型コロナウイルス(以下SARS-CoV-2)の増殖を強く阻害する化合物を同定したことによるものです。
 
 記者発表では、初めに、佐野 輝鹿児島大学長から発表内容の概略説明及び企業との共同研究により本学発の薬剤が新型コロナウイルス治療薬として開発されることへの期待が述べられ、続いて、馬場センター長から、本日発表に至った研究成果の詳細と今後の研究開発計画についての説明があり、製薬企業と出来るだけ早期の臨床試験に向けた共同研究を行うことで、COVID-19に対する新規治療薬の開発につなげたいとの熱意が語られました。
 
 本学では、本研究成果に基づき、令和2年5月18日「抗SARS-CoV-2薬」の発明を特許庁に出願、また、当該薬剤の臨床開発に着手するため、2020年6月19日オンコリスバイオファーマ(株)と特許譲渡契約を締結しました。
 今後は、特許譲渡先のオンコリスバイオファーマ(株)が国際特許出願を行うとともに、作用機序の解明、大量合成法の開発、薬物動態試験や安全性試験を実施する等、開発候補化合物の決定を行う予定です。
 なお、本学とオンコリスバイオファーマ(株)とは2006年より抗ウイルス薬の開発に関する共同研究を行っており、馬場センター長は同社が開発を進めているOBP-601(センサブジン)の発見者の1人でもあります。
 
 
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馬場 昌範 ヒトレトロウイルス学共同研究センター長
 
 
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実験の様子


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