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鹿児島大学病院が膵がんの医師主導治験を開始

[記事掲載日:20.07.15]

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記者発表の様子
(左から)小戝 健一郎教授、坂本 泰二病院長、井戸 章雄教授、橋元 慎一副部長
 
 
 鹿児島大学病院では、6月22日より、がん治療薬として独自に開発を進めている腫瘍溶解性ウイルス「サバイビン反応性m-CRA-1」を用いた膵がんの医師主導治験を開始しました。
 
 膵がんは切除不能のケースが多く、化学療法の選択肢も少ない傾向があり、5年生存率は10%と他のがんに比べても低いのが特徴です。治験は、同病院の井戸 章雄教授(消化器内科)、橋元 慎一講師(光学医療診療部副部長)らが中心となって行い、2年間で24人を対象に安全性と有効性を評価し、実用化を目指すものです。
 
 6月30日、同病院は記者発表を行い、井戸教授が「難治性のがんで苦しむ患者さんの希望となれるよう、治験の成功に向けて尽力したい。安全性を確認しながら、慎重に進めていきたい。」と熱意を語りました。
 
 なお、「サバイビン反応性m-CRA-1」は、小戝 健一郎教授(遺伝子治療・再生医学)が独自に開発した遺伝子組み換えウイルス医薬で、がん細胞のみを破壊し、正常な細胞には機能しないため、副作用が少ないとされています。
 

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