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【水産学部】トカラ海峡の岩礁で生じる強力な混合と黒潮の肥沃化

[記事掲載日:21.03.29]

 本学水産学部水圏科学分野中村啓彦・小針統教授および仁科文子助教らの共同研究グループは、本学練習船「かごしま丸」と最新計測技術を駆使した黒潮の海洋観測により、トカラ海域の急峻な地形の背後での黒潮内部に生じる強力な乱流や、それに伴う栄養塩の巻き上げを観測することに成功しました。
 
 
【概要】

 黒潮の豊かな生態系の維持に不可欠である下層から光合成可能な表層への栄養塩供給機構を解明するため、水産研究・教育機構、九州大学、東京大学、愛媛大学、鹿児島大学および東京海洋大学の共同研究チームは、鹿児島県南方沖のトカラ海峡を黒潮が通過する際、急峻な地形により攪拌されることで、どれだけの量の硝酸塩(植物プランクトンの成長に必要な栄養塩の一つ)が光合成可能な表層へと輸送されているかを、最新の計測技術を駆使して調べました。その結果、黒潮がトカラ列島の岩礁にぶつかったときに生じる強力な乱流と湧昇効果の詳細を捉えることにより、乱流による下層から表層への硝酸塩の鉛直輸送量を正確に計測することに成功しました。この研究成果は、2021 年3 月25 日午前9 時(米国東部夏時間、日本時間25 日22 時)に米国地球物理学連合速報誌Geophysical Research Letters にオンライン掲載されました。
 本研究はJSPS 科研費 JP15H05818, JP15H05821, JP18H04914, JP16H01590, JP18H04920 の助成を受けたものです。
 
 
 
【研究内容詳細】

トカラ海峡の岩礁で生じる強力な混合と黒潮の肥沃化

 

 

【論文情報】


<タイトル>
How a small reef in the Kuroshio cultivates the ocean(和訳:小さな岩礁がどのように黒潮を耕すか)
<著者名>
Daisuke Hasegawa, Takeshi Matsuno, Eisuke Tsutsumi, Tomoharu Senjyu, Takahiro Endoh, Takahiro Tanaka, Noki Yoshie, Hirohiko Nakamura, Ayako Nishina, Toru Kobari, Takeyoshi Nagai, and Xinyu Guo
<雑誌>
Geophysical Research Letters
<DOI>
https://doi.org/10.1029/2020GL092063