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【理学部】九州初!藺牟田池からヒメイカリムシを発見

[記事掲載日:21.07.12]

 大学院理工学研究科上野大輔准教授らの研究チームは、薩摩川内市藺牟田池で採集された外来魚カムルチーから外来寄生虫ヒメイカリムシを発見、報告しました。この外来寄生虫は、中国等ユーラシア大陸東部に原産し、カムルチーと共に日本に持ち込まれたと考えられます。日本では、近畿地方周辺に分布することが知られていたものの、九州や四国など南日本に分布するという知見が無かったため、鹿児島県からの初の分布記録として報告し、2021年6月25日付日本甲殻類学会発刊の国際誌Crustacean Research (クラスタシアン・リサーチ)」(オンライン版)に掲載されました。
 
 
 
【概要】

 薩摩川内市藺牟田池から、外来魚カムルチーに寄生する外来寄生虫ヒメイカリムシの分布が新たに報告された。ヒメイカリムシは、ユーラシア大陸東部の中国や韓国に原産するカムルチーの寄生虫である。わが国へは、宿主であるカムルチーと共に移入された外来寄生虫と考えられ、京都、滋賀、岐阜の河川、湖沼への分布は知られていたが、本州外からの記録は無かった。本成果は、九州を含む南日本からのヒメイカリムシの初記録として、鹿児島大学、生態系保存資料館アクアイム (薩摩川内市)、広島大学の共同チームにより、日本甲殻類学会発刊の国際誌「Crustacean Research」のオンライン版にて、2021年6月25日付けで発表された。
 
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【研究内容詳細】

<タイトル>
 2021. Lamproglena chinensis Yü, 1937 (Copepoda: Cyclopoida: Lernaeidae), a gill parasite of the snakehead Channa argus (Cantor), from Kyushu, Japan, with an observation of the type specimens of L. ophiocephali Yamaguti, 1939.
<著者名>
Daisuke Uyeno, Tadashi Tomizono, Yoshiyuki Osako & Kazuya Nagasawa.
<雑誌>
 Crustacean Research 50: 75–86. (日本甲殻類学会)
<DOI>
 
 

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