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【農学部】スマート農業技術の開発・実証プロジェクトの研究成果を世界へ発信!

[記事掲載日:22.05.31]

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 農学部農林環境科学科農業環境システム学研究室の末吉 武志助教は、5月18日、「総務省主催キャパシティビルディング第1回ワークショップ」において、スマート農業技術の開発・実証プロジェクトの研究成果について発表しました。

 同ワークショップは、国際電気通信連合(ITU)加盟国のうち、米州、アジア・太平洋島嶼国、東欧、中東・アラブ、アフリカ、CIS地域の情報通信技術に関連する外務政府機関のハイレベル(局長級、課長級)が参加し、ICTソリューション(情報通信技術を用いた問題解決)を共有することにより、発展途上国の政策課題の解決を支援するもの。

 今回、一般財団法人電波技術協会様が発行する協会報「FORN」に掲載された本学の研究成果に関する特集記事がきっかけとなり、末吉助教がパネルセッションを担当することとなりました。




【末吉先生の取り組むスマート農業技術の開発・実証プロジェクトとは】

 このプロジェクトは、農林水産省(事業主体:農研機構)の支援により実施されるもの。スマート農業技術を実際の生産現場へ導入し効果の検証を行う技術実証課題のひとつとして、末吉助教は、「農業従事者の減少・高齢化に加え、収穫作業が短い期間に集中することによる労働力不足」が課題となっているお茶の生産現場で、ローカル5G(特定のエリアで構築する5Gネットワーク)を活用して生産性の向上を目指す実証実験を行いました。

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お茶の無人収穫機(自動運転摘採機)
遠隔でモニタリングしながら安全に省力化できるかを実験。

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マルチスペクトルカメラを搭載したドローンによるデータ収集と解析
解析した生育状況のデータを素早く農家に提供できるかを実験。

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完全な自動化には法の整備やコスト面でまだ課題が残りますが、
これらの実験でローカル5Gを利用した省力化が可能であることが実証されました。

 末吉助教は、「他の農業もそうだが、お茶の収穫期は毎日24時間体制で作業を行っている現状がある。時期によって作業量の差が激しいと、労働力を確保するのも非常に難しい。今後、スマート農業技術を活用し、少ない労働力で簡単に作業ができるようになればと願っています」とコメントしました。







 この度の発表は、本学の研究成果が世界に発信される良い機会となりました。 農学部では、今後もスマート農業の促進・発展に向けて取り組み、地域や社会へ貢献していくこととしています。

(※本実証は、農林水産省「スマート農業技術の開発・実証プロジェクト」(事業主体:農研機構)の支援により実施されました。 )