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【防災C】第43回鹿大防災セミナー「災害に備える地域づくり」を開催

[記事掲載日:24.10.08]

  • topics-SDGs-11(住み続けられるまちづくりを)
  • topics-SDGs-13(気候変動に具体的な対策を)

 10月2日、鹿児島大学地域防災教育研究センター主催の第43回鹿大防災セミナー「災害に備える地域づくり」をオンラインで開催し、県内の自治体及び県内外の関係機関などから計173名の参加がありました。

 地域防災教育研究センター調査研究部門の齋田倫範准教授(理工学域工学系)の司会により開会し、「2023年6月奄美大島の土砂災害調査および久慈地区土石流による農地被害と今後の対策」をテーマに、平瑞樹助教(農水産獣医学域農学系)が講演を行いました。講演では、奄美大島南東部で発生した記録的な大雨により、停電や断水、道路の寸断が発生し、特に瀬戸内町久慈地区では土石流が農地を埋める被害があったことについて、詳しく説明がありました。平助教は、ドローンで撮影した被害状況や復旧作業の進捗を報告したうえで、砂防ダムの設置や防災計画の強化の必要性について述べられました。

 次に、長山昭夫助教(理工学域工学系)が「桜島大規模噴火に伴う軽石群による港湾埋没過程の実験的検討」について講演を行いました。講演では、過去の噴火事例をもとに風洞水槽を使用した実験結果の説明がありました。実験では、軽石が30〜60日間浮遊可能であることが確認され、堆積後の軽石群は再漂流時に風や構造物の影響を強く受けることが分かりました。この研究により港湾埋没の予測が精緻化されることで、今後の防災対策に大きく貢献することが示唆されました。
 
 参加者からは、実際の災害の影響を踏まえた具体的な対策や研究成果が共有され、非常に有意義な時間だったとの感想が多く寄せられ、災害への備えの重要性を再認識するセミナーとなりました。

 令和6年度は全5回のセミナーを予定しており、今回は第2回目に当たります。
残り3回のセミナー(11月7日、1月10日、27日)の申込も現在受け付けています。

詳細は、鹿児島大学地域防災教育研究センターホームページはこちら

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(平 瑞樹助教の講演)



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(長山 昭夫助教の講演)