トップページトピックス【農水研・GIC】外国人留学生が高隈演習林で実地研修を実施しました

【農水研・GIC】外国人留学生が高隈演習林で実地研修を実施しました

[記事掲載日:25.07.18]

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 7月10日、垂水市の高隈演習林において、外国人留学生を対象とした実地研修を実施しました。本研修は、農林水産学研究科森林科学コースとグローバルセンターが連携し、今年度初めて行われたもので、学内資源を活用した国際教育の充実を目的としています。

 参加者は、学術協定校からの交換留学生および文部科学省の国費外国人留学生で、6カ国8名にのぼりました。現地では、森林科学コースの寺岡 行雄教授(演習林長)、加治佐 剛准教授、滝沢 裕子特任助教、芦原 誠一専門職員による日英のガイドのもと、森林内を散策しながら理解を深める森林ウォークが行われました。約2時間にわたる行程では、南九州の多様な植生や火山灰由来の土壌、日本における森林保全の現状について、現地での観察と解説を通じて学びを深めました。研修には研究科の大学院生2名も同行し、英語と日本語を使って留学生と学びを共にしました。

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(高隈演習林での森林ウォークの様子)

 午後は演習林に隣接する大野地区を訪れ、地域住民の方から、地域のなりわいや自然との関わりについて話を伺いました。特産品生産や過疎地域課題への取り組みについて質問が寄せられ、活発な意見交換も見られました。久しぶりの雨天で暑さが和らぐ中、参加学生にとっては、居住地域周辺の自然環境と地域社会を多面的に理解する貴重な経験となったようです。

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(大野地区での研修の様子)

 森林科学コースでは、ドイツ・ロッテンブルク林業大学(University of Applied Forest Sciences Rottenburg)との学術交流を長年にわたり継続しており、学生・研究者の相互派遣を通じた国際的な人材育成に注力してきました。同大学での留学研究経験を持つ4名の教職員が企画・運営し、同校からの交換留学生が参加した今回の実地研修は、これまでの国際学術交流に根ざした実践として、今後の教育・交流活動にもつながる試みとなりました。

 高隈演習林は、本学が有する教育研究施設の一つであり、森林教育・研究の中核拠点として、また教育関係共同利用拠点としての機能強化と活用促進に取り組んでいます。今回のような実践が今後の教育・研究活動の参考となり、演習林における新たな活動につながることが期待されます。

【参考】
高隈演習林
https://ace1.agri.kagoshima-u.ac.jp/takakuma/