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男女共同参画トップセミナー開催

[記事掲載日:16.01.26]

 鹿児島大学では、1月21日、国立研究開発法人科学技術振興機構副理事・ダイバーシティ推進室長の渡辺美代子氏を講師に招き、「女性が魅力を感じる鹿児島大学にするには~女性活躍推進法の本格実施に向けて~」と題し、トップセミナーを開催しました。
 本セミナーは、「女性活躍推進法」の理解とダイバーシティ推進の視点から、女性研究者支援や育成を柱とする更なる男女共同参画の推進に資することを目的として開催したものです。
 渡辺氏は、2020年までに女性研究者比率30%の達成やイノベーションを創出するためには、これまでの取組「環境整備と裾野拡大」に「トップに女性を増やすこと」を持続するシステム作りが必要であると話しました。システムの構築には、数値等の目標設定、他大学との比較による女性活躍の実態把握、女性の視点を入れた意思決定、女性の視点を入れた人事施策、女子中高生進路選択支援、女性研究者のグローバル育成と活用、メンター制度の活用、企業での女性研究者比率の向上、新領域の研究推進などの9つの施策が重要であるとの説明の他、「今後の鹿児島大学の取組には、九州地区の連携を持ち、先行大学の女性研究者増等への好事例を参考にする。国際連携を進め、女性研究者にグローバル支援を行う。女性を広い地域から採用し、権限と責任を与える。何より学長と学部の方針を調整し実行することが、魅力ある大学作りには必要である。」との提言がありました。
 また、「男子の危機」やGendered Innovationの重要性を示唆するGender Summitなども紹介され、別視点でgenderの課題や活かし方を考える機会ともなりました。
 講演会後には、参加者から、女性活用において重要なポイント、ダイバーシティ環境作りに必要な意思決定システムについて質問が出され、講師からは、女性支援、環境作りだけではなく、マネージメントに女性の視点を入れることが必要であり、その際には一人ではなく複数の配置をする方がよいとのアドバイスがありました。また、意思決定においては、多様な立場で一緒に考えるシステム、Co-design、Co-production、Co-delivery(参加型システム)が、欧州、アメリカなどでは主流になってきているとの説明もありました。
 前田芳實学長をはじめ参加者(役員、学部長及び幹部職員のほか男女共同参画推進センター関係教職員53名)にとっては、男女共同参画推進や女性活躍推進法にかかる取組についても理解を深める有意義な機会となりました。
 
(写真上:講演を行う渡辺氏)
(写真下:セミナーの様子)
 
 

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