トップページトピックス:教育・学生市民セミナー「人々の暮らしを豊かにする放射線・イオンビーム」を開催

市民セミナー「人々の暮らしを豊かにする放射線・イオンビーム」を開催

[記事掲載日:16.10.18]

161015seminar01.png
161015seminar02.png.jpg
161015seminar03.png.jpg
 10月15日、自然科学教育研究支援センターアイソトープ実験施設は、農学部及び鹿児島県教育委員会共催、かごしまCOCセンター後援のもと、鹿児島大学市民セミナー「人々の暮らしを豊かにする放射線・イオンビーム」を開催しました。同セミナーは、放射線の一種であるイオンビームを用いて、生活に有用な材料の改質、変異植物等を生み出す手法を市民に広く紹介することを目的として行われました。中学高校の生徒や先生、新品種開発を目指す企業や地方公共団体の方々、放射線利用に興味がある一般の方々に参加を呼びかけたところ約30名の参加がありました。
 
 セミナーは、藏脇純一自然科学教育研究支援センター長の挨拶に始まり、アイソトープ実験施設福徳康雄施設長から、生活で普段利用されている様々な製品が放射線利用によって作られていることの紹介がありました。続いて、尾上昌平技術専門職員から本学におけるイオンビーム利用状況が報告されました。セミナーの後半には、農学部附属焼酎・発酵学教育研究センター玉置尚徳教授から、イオンビームにより取得された焼酎麹菌の有用変異株のお話、鹿児島県農業開発総合センター上野敬一郎氏からは、鹿児島県の主力花卉である輪ギクとスプレーキクのイオンビーム育種のお話がありました。4演題の終了時には、それぞれ活発な質疑応答があり、最後は橋本文雄農学部副学部長の挨拶により成功裏に閉会しました。
 
 上記発表に加えて、ロビーでは研究成果に関するポスターやイオンビーム育種中の有用変異体(イネ、キク、麹菌など)の展示も行われ、身近に放射線が利用されていることを知らない一般市民の方々の興味、関心を掘り起こす有意義な機会となりました。
 
 
(写真上:玉置教授(右)及び上野氏(左)による講演の様子)
(写真中:質疑応答の様子)
(写真下:ポスター展示の様子)