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障がい学生支援シンポジウム―誰もが自分らしく学び合う―を開催しました

[記事掲載日:19.10.24]

障がい学生支援シンポジウムの様子

 10月4日、障がい学生支援シンポジウム―誰もが自分らしく学び合う―を開催しました。本学では平成26年度に障害学生支援センターを、平成28年度には障害学生支援委員会を設置し、障害のあるなしに関わらず誰もが自分らしく学ぶことのできる大学を目指して体制の整備拡充や支援の充実を進めています。シンポジウムには約70名の参加がありました。

 武隈 晃理事(教育担当)による開会挨拶の後、長崎大学のピーター・バーニック講師による「まだ道半ば~障がい学生支援と某国立大学の挑戦~」と題した基調講演が行われました。バーニック講師は長崎大学障がい学生支援室の専任教員として学生支援に携わっており、講演の中で、大学の支援の現状や、学生から受ける相談の例、日々の業務の中でぶつかる課題等について触れるとともに、障害を持つ学生と持たない学生に対する対応の差異について、「“平等な対応”ではなく“平等な機会”を与えることが大切」であると述べました。

 後半は、本学の学生による体験発表「障害のある学生からみた受験・大学生活・それからについて」がありました。登壇した学生3名は、何らかの障害を抱えながら本学を受験し、現在学生生活を送っています。学生らは、受験の際や入学後に受けた支援について発表するとともに、学生生活を送る上での苦労や、これから大学に期待すること等を話しました。また、話の中で、具体的な支援と支援があることでの安心感を述べました。
 
 
 
ピーター・バーニック講師による基調講演学生による体験発表
ピーター・バーニック講師による基調講演/学生による体験発表
 
 
 
 事後アンケートでは、「ピーター先生のお話がとても分かりやすく課題や課題への取り組み方などとても勉強になりました。配慮する目的は何か、しっかり考えたいと思いました」「(体験発表の)3人共に強い意思を持って発表してくださったことが、よく分かり感動しました。これから私共ができることについて・支援について大変勉強になりました」等、参加者にとって有意義なシンポジウムになったことをうかがわせる意見が複数見られました。一方で、障害といっても様々で、細やかな支援を行うには課題も多いといった意見もありました。
 
 なお、シンポジウムでは、音声認識・多言語翻訳アプリ「UDトーク」(※)が導入されました。UDトークは日本語音声認識エンジンによって声を文字化するもので、発声した言葉がリアルタイムで文字起こしされます。登壇者らの発言内容がスクリーンに映し出されると、その高い精度に参加者も驚いた様子でした。より正確さを保障するため、スタッフとPCテイク研修に参加した学生がボランティアで参加していました。聴覚障害のある参加者のみならず他の参加者からも、文字による情報保障は分かりやすいと好評でした。
 
音声認識アプリ「UDトーク」を導入した会場の様子
音声認識アプリ「UDトーク」を導入した会場の様子
前方のスクリーン(右側)には、リアルタイムで文字起こしされた登壇者らの発言内容が投影されています。
 
 

(※)UDトークは無料でダウンロード・利用ができます。なお、本アプリの開発者はシャムロック・レコード株式会社であり、本学が開発等を行っているものではありませんのであらかじめご了承ください。