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法文学部「まちづくり論」で学生と鹿児島市副市長との意見交換会を実施

[記事掲載日:20.01.30]

 1月23日、法文学部アドバンスト科目「まちづくり論」の講義において、鹿児島市の松山 芳英副市長と受講生20名が意見交換を行いました。
 
 「まちづくり論」は、平成19年度に締結された本学と鹿児島市との包括連携協定に基づく協力の一環として平成26年度から開講されており、地域公共政策に高い関心を持つ学生や、将来公務員を目指す学生が受講するもの。
 
 本年度は、鹿児島市の資源ごみを中心としたごみ減量政策、インバウンドへの拡大を目指す観光政策、本港地区の再開発構想といった幅広い政策課題について、鹿児島市の担当職員が講義を行い、これをもとに学生が政策課題についてワークショップを行い、意見提言を行いました。この日実施した副市長との意見交換会は、それまでの授業での経験をふまえ、4つの班がそれぞれ具体的な提言を副市長に対して行いました。
 
 講義に先立ち、武隈 晃理事(教育担当)から、「本講義は、鹿児島大学の目標の一つである地域指向の人材育成に大きく資するものであり、今後も、教育・研究両面にわたって、鹿児島市と本学が様々な協力を行っていきたい」と挨拶があり、また、高津 孝法文学部長、藤内 哲也同副学部長も参観しました。
 
 最初に、松山副市長から、鹿児島市の市政全般について、動画も交えながらの講義が行われ、現在鹿児島市が特に力を入れている施策について分かりやすく説明していただきました。
 
 引き続き行われた松山副市長との意見交換では、学生から以下のような多岐にわたる提言がなされました。
(1)鹿児島市の公共交通機関が現在用いているICカード「ラピカ」の機能強化をしてはどうか
(2)鹿児島市の「街なかリノベーション事業」について子供を巻き込んだ教育機能をもたせてはどうか
(3)昼間中心の鹿児島の観光の幅を広げるために、市電を利用した夜の観光を企画してはどうか
(4)資源ごみ回収を地域の活性化策と関連づけて実施するためスタンプカードの発行などの工夫ができないか
 
 松山副市長は、学生の提言に熱心に耳を傾けられ、大変丁寧に鹿児島市やご自身のお考えを説明されました。
 
 意見交換の後、最後に松山副市長から、「若者らしい柔軟で斬新な発想をお聞きすることができ、大変参考になった」との謝意が述べられ、「皆さんからいただいた提言のなかにはすぐに活用できるかもしれないもの、じっくりと時間をかけて検討してみる必要があるものなど、様々なレベルのものがあり、今後鹿児島市が施策を考える上で参考にしたい」、さらに「皆さんの柔軟な発想を、これからの勉学を通してさらに発展させ社会での活躍に役立てほしい」と述べられました。講義は、学生から貴重な提言を得られる機会であることから、鹿児島市幹部職員の方々も多数参観されました。
 
 受講生には、授業で学んだことをもとに鹿児島市への政策提言を内容とするレポート作成が課せられています。優秀な政策提言については、3月、鹿児島市役所において職員に対するプレゼンテーションの機会が与えられる予定です。
 
 なお、「まちづくり論」は、地域創生に取り組む優れた人材を育成するという目標をもった地域指向型の授業であり、こうした授業コンテンツは各方面から注目され、市内の大学や短大でも採用されるようになっています。
 
 
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挨拶する武隈理事(教育担当)
 
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鹿児島市政について講義する松山副市長
 
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参観する高津学部長(右)と藤内副学部長(左)
 
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意見提言を行う学生(A班)
 
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意見提言を行う学生(B班)
 
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意見提言を行う学生(C班)
 
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意見提言を行う学生(D班)
 
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学生の意見提言に対してコメントする松山副市長