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学生が描く20年後の鹿児島とは? 都市計画マスタープランワークショップを開催
[記事掲載日:20.12.25]
12月18日、工学部建築学科棟レクチャールームで、鹿児島市の「第二次かごしま都市マスタープラン(骨子案)」について学生らが意見を出し合うワークショップが開催されました。
このワークショップは、鹿児島市が2001年に策定した「かごしま都市マスタープラン」が2020年に目標年次を迎えることから、20年後を目標年次とした新たな「第二次かごしま都市マスタープラン」の策定に向け、市が一般市民を対象に実施する意見聴取の一環として企画されたもの(詳細はこちら)。「骨子案に対する学生の意見を聴く」ことを目的に、本学を含む市内6大学(※)で実施されています。
(※)市内6大学…鹿児島大学、鹿児島国際大学、志學館大学、鹿児島純心女子短期大学、鹿児島県立短期大学、鹿児島女子短期大学
本学においては、法文学部の石塚 孔信教授と、理工学研究科(工学系)の小山 雄資准教授が、市の「都市マスタープラン策定協議会」委員を務めていることから、それぞれのゼミ・研究室に所属する学生および大学院生が参加。法文学部の宇那木 正寛教授、小林 善仁准教授のゼミ生も加わり、学部・学科・学年を異にする約30名の学生ワークショップが実現しました。
10月に第1回目・第2回目が実施され、3回目となる今回のテーマは「20年後の鹿児島のメインシナリオ・サブシナリオ・アクションを考えよう」。
20年後の鹿児島が目指す都市像(=メインシナリオ)を確立するため、学生らは各自で行ってきた調査結果等をグループ内で共有し、メインシナリオ確立のための「サブシナリオ」と、そのサブシナリオを達成するための要因・手段となる「アクション」を階層ごとに分類、整理しました。
積極的に発言していた福岡県出身の徳永 大輔さん(法文学部人文学科3年)は、「調べていくうちに鹿児島の色々な課題を再認識した。他県出身だからこそ、ここが足りない、等の気付きができる」と話しました。
議論しながらサブシナリオやアクションを分類する
調査を元に、さらに意見を書き込んでいく
進行は、小山准教授の研究室に所属する上山 将範さん(理工学研究科工学専攻1年)が務め、同研究室の4年生が各グループのファシリテーターを担当、学部や学科が偏らないよう配置された各グループの意見をまとめました。グループ発表後は次回に向けたさらなる議論を行いました。
進行を務めた上山 将範さん(理工学研究科工学専攻1年)
グループごとの発表。発表はファシリテーターが担当した
各グループの発表を聞きながらメインシナリオを作成する、上山さんら
小林准教授はこのワークショップについて「学生の専門は建築、法律、経済、地理とばらばら。“まちづくり”と“建築”の双方から互いに意見を出し合えるのは鹿児島大学だからこそ。色々な知見を地域のために活かすことができる」と多様な学生が集まることの意義を強調。石塚教授は「学部を超え、専門以外を学ぶことで自分を高められる。学生、教員、行政を巻き込んだ良い取り組み」と話しました。
なお最終の発表会は、2021年1月に鹿児島市役所で実施される予定です。学生は今後、発表に向けたプレゼンテーション資料作成等の準備を行います。岩崎 理子さん(法文学部法経社会学科3年)は、「緊張もあるが、自分たちが考えたメインシナリオをしっかり伝えたい」と意気込みを語りました。
この日最後に講評を行った鹿児島市都市計画課の山中 浩平主幹は、「発表の際、色々な部署の職員が皆さんの意見を聞くために集まる。次回まで期間が短いが、鹿児島市役所の職員にぜひ気づきを与えてほしい」と学生を激励しました。
【関連】(鹿児島市HP)