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【水産・総合研究博物館】国内で50年ぶりに採集されたヘビギンポ科魚類にミカンヘビギンポと命名

[記事掲載日:21.09.22]

 
 水産学部3年生を筆頭とする総合研究博物館の研究チームは、沖縄県久米島で採集されたヘビギンポ科魚類をCeratobregma helenae(セラトブレグマ・ヘレネ)と同定、国内における50年ぶりの確かな記録として報告しました。
 
 Ceratobregma helenaeは1968年に竹富島で採集された1標本に基づき、日本から記録されていましたが、この記録は長らく忘れさられて、これまで本種は日本産魚類として認識されていませんでした。本研究では1968年に採集された標本と今回の久米島産標本に加え、水中写真の調査を行い、本種が国内において沖縄諸島、宮古諸島、八重山諸島に分布することを明らかにしました。
 また、体側の鮮やかなオレンジ色の模様に因み、本研究では本種に対して新標準和名ミカンヘビギンポを命名しました。本研究の成果は日本魚類学会が発行する魚類学雑誌電子版で2021年9月17日に出版されました。
 久米島産ミカンヘビギンポの標本は総合研究博物館に学術標本として所蔵されています。
 
 
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ミカンヘビギンポ(KAUM–I. 146836,体長24.3 mm,久米島)
 
 

【著者名】
出羽優凪・寺井俊二・本村浩之.
【タイトル】
沖縄諸島の久米島から得られたヘビギンポ科Ceratobregma helenae ミカンヘビギンポ(新称)の北限記録および本種の日本国内における分布状況.
【雑誌】
魚類学雑誌
【DOI】
 10.11369/jji.21-020 (6 pp)
 
 
 
 

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