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鹿児島市主催「避難所体験・展示訓練」に学生17名が参加(共通教育)

[記事掲載日:22.01.16]

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「鹿児島大学」ブース前での集合写真
(※マスクを一時的に外し発声していない状態で撮影しています。)


 1月8日、鹿児島市が主催する第52回桜島火山爆発総合防災訓練「避難所体験・展示訓練」に本学の学生17名が参加し、桜島での防災研究発表等を通じて、防災関係機関関係者や桜島住民、清水中学校生徒等と意見交換を行いました。
 この訓練は、桜島火山防災にかかわる鹿児島市民の意識啓発及び防災関係機関等との連携強化を図るため、大正3年(1914年)1月12日の桜島大正噴火を踏まえて、毎年開催されているものです。昨年11月に行われた「住民避難訓練」に続き、今回は鹿児島市街地側での「避難所体験・展示訓練」に参加しました。

 訓練に参加したのは、共通教育科目「防災フィールドワーク(岩船 昌起教授・安部 幸志教授担当)」の受講学生等17名です。学生らは、授業で取り組んだグループ研究の成果を、前日まで推敲を重ねてポスター形式に取りまとめ、新型コロナウイルス感染症対策を実践しつつ本訓練に臨みました。

 学生による発表は、次の5題です。
   A班 「桜島大噴火に対する島民の意識調査」
    藤 敦史(法文学部1年)・口町 京香(理学部1年)・山田 大睦(水産学部1年)・村山 大航(農学部2年)
   B班 「島外避難時に避難確認をより効率化するためには」
   横山 慎人(工学部1年)・豊嶋 美結(工学部1年)・松里 龍樹(工学部2年)
   C班 「桜洲校区および黒神・高免地区での火山防災の課題」
    池田 美紀(法文学部3年)・川越 日香里(法文学部2年)・永尾 望紗(農学部1年)
   D班 「桜島桜洲校区と、中・長期避難先の松元地区との比較」
   阿部 日菜乃(法文学部3年)・内野 郁子(理学部1年)・酒井 大輔(理学部1年)・與那覇 幸村(水産学部1年)
   E班 「桜島大噴火にかかわる災害意識について」
   水野 心羽(理学部4年)・坂瀬 椋佑(工学部1年)・横山 佳大(工学部1年)・冨山 香奈(法文学部3年)


 当日、清水中学校に集合した学生は、横断幕やポスターを張り、ビブスを付け、「鹿児島大学」ブースを開設しました。発表時間には、ブースでの発表者、鹿児島市の業務補助者、他ブース見学者の役割をローテーションしました。発表ブースには、下鶴 隆央市長・松枝 岩根副市長を始めとする市職員、防災関係機関関係者、清水中学校生徒等が次々に訪れました。

 参加学生のうち4人の感想を紹介します。
■村山さん:
桜島在住者でありながら、現地調査を通じて、自分自身の防災意識の低さを痛感した。有事の際には地域での連携が不可欠であると強く感じたので、桜島住民で日々のコミュニケーションを図りたい。
■永尾さん:
桜島インタビュー調査では、防災への思いを直接伺い、災害に備え、地域を越えた人びとの日頃からの交流が重要だと実感できた。発表では不慣れなことから反省点があったが、訓練運営も手伝わせていただき、様々な面で自身の経験を積めた。
■山田さん:
自衛隊等、各団体による展示を見学し、それぞれの活動が災害時にどのように関わるのかを認識し、自身の防災意識が向上した。また、発表で経験した20秒程度で要点を伝えることは、今後も必ずあり得ることであり、良い経験になった。
■内野さん:
他のブースを見学して、テレビやスマートフォンで河川の防災情報を取得できることや、避難生活時に1週間程度の食料が必要なことを学んだ。これを家庭で実践し、友人・知人に伝えることが、全体での防災意識を高める上で大切だと思った。


 防災教育が専門で担当責任教員の岩船教授は、「今回の展示訓練でも、防災実務者等の活動を直接見聞きでき、学生は災害への備えを『我がこと』と感じてくれたようである。11月の住民避難訓練参加以降、取り組みに対する学生の本気度が増し、鹿児島市や他防災関係機関も感心する研究成果が生み出された。今後も、将来ある学生達をできる限り現場に連れて行く場を設けたい。」とコメントしました。
 本訓練は新型コロナウイルス感染防止のために、一般見学を中止する等して例年より規模を縮小したものの、鹿児島市・鹿児島県・消防団・市民(桜島地域)・自衛隊・海保・警察・救急医療関係者・清水中学校生徒等 約500名が参加し、大変有意義な訓練となりました。


【活動の様子】

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「鹿児島大学」ブースの設営
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開会式には新型コロナウイルス感染症対策で各機関1名が出席
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「鹿児島大学」ブースでは対象に応じた説明を班ごとに実施
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鹿児島市危機管理課桜島火山対策係長に説明するA班学生
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清水中学校生徒に説明するB班学生
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桜島住民に説明するC班学生
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市長、副市長への説明のため準備する学生
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下鶴市長への説明
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松枝副市長への説明
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報道機関からの取材を受ける学生


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