トップページトピックス鹿児島大学×鹿児島コミュニティシネマPROJECT vol.4「いま、映画とは何か――濱口竜介との対話」を開催

鹿児島大学×鹿児島コミュニティシネマPROJECT vol.4「いま、映画とは何か――濱口竜介との対話」を開催

[記事掲載日:16.02.02]

 

 1月28日から1月31日にかけて、学術研究院法文教育学域法文学系(法文学部人文学科)中路武士研究室では、鹿児島大学×鹿児島コミュニティシネマPROJECT vol.4「いま、映画とは何か――濱口竜介との対話」を開催しました。
 濱口竜介監督は、現代日本映画界をリードする新進気鋭の若手注目株の一人で、ドキュメンタリーとフィクションの境界の狭間で、ワークショップを用いた独自の方法論とカメラワークによって新たな説話の様式を生み出す野心的な試みを展開しています。彼の映画は、国内にとどまらず、国際的にもたいへん高い評価を受けています。
 1月28日から30日は鹿児島大学郡元キャンパスを会場として、第一日目と第二日目は『PASSION』(2008)と『親密さ』(2012)の上映会、第三日目(1/30)は『不気味なものの肌に触れる』(2013)の上映後、濱口監督と中路准教授のトークセッションが行われ、本学学生・教職員、地域の方々、約100名が参加しました。
 濱口監督と中路准教授の対話では、各映画作品の制作経緯から始まり、俳優の身体性、脚本の言葉(会話の台詞)、撮影の仕方、乗り物の使い方、演技指導の在り方など、濱口監督の演出法について、さまざまな議論が展開されました。中路准教授からの解釈と質疑に対して、監督はひとつひとつ丁寧に応答し、デジタル時代の新たな映画の可能性について語られました。参加者は、濱口作品の神秘的な世界と、2時間にも及ぶディスカッションを堪能しました。
 そして第四日目(1/31)は、天文館のガーデンズシネマに会場を移し、最新作『ハッピーアワー』(2015)の上映後、濱口監督と鹿児島在住の映画プロデューサー・伊地智啓さんの対話が行われました。
 
 この映画プロジェクトは中路研究室と鹿児島コミュニティシネマの共催イベントとして実施されています。中路准教授は、クリエーターとのトークセッションを通して、現場の創造行為を紐解き、作り手と学生、大学と地域を有機的につないだメディア文化を育んでいくことを目指し、また鹿児島コミュニティシネマはガーデンズシネマでトーク付き上映などを行い、鑑賞の機会を提供しています。
 なお、今回の連続上映会およびトークセッションは、法文ディープアクティブラーニング事業4「対話型・地域連携型の映画・映像文化教育拠点の形成」の成果で、法文学部人文学科の授業「デジタル文化論」「デジタル文化論演習」の一環として実施されました。
 
(写真:トークセッションの様子、左から中路准教授、濱口監督)
(写真:会場の様子)
 
※これまでのトークセッション
 

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