トップページトピックス【医歯研】鹿児島県内各地域の浴室内突然死が発生しやすい環境温度を特定~浴室内突然死を予防するための入浴時警戒情報発令~に関する記者発表を実施

【医歯研】鹿児島県内各地域の浴室内突然死が発生しやすい環境温度を特定~浴室内突然死を予防するための入浴時警戒情報発令~に関する記者発表を実施

[記事掲載日:23.11.01]

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 10月13日、鹿児島大学大学院医歯学総合研究科歯学部大会議室において、「鹿児島県内各地域の浴室内突然死が発生しやすい環境温度を特定~浴室内突然死を予防するための入浴時警戒情報発令~」に関する記者発表を行いました。

 医歯学総合研究科法医学分野の林 敬人教授らの研究グループは、鹿児島県警察本部刑事部捜査第一課の協力のもと、鹿児島県内各地域の浴室内突然死が発生しやすい環境温度(最高気温、最低気温、平均気温、日内気温差)を特定することに成功し、その結果に基づいて浴室内突然死を予防するための入浴時警戒情報を11月から発令することになりました。本研究成果は、国際学術雑誌「Scientific Reports(サイエンティフィック・リポーツ)」に2023年2月8日にオンライン公開されました。

 記者発表では、初めに橋口 照人研究科長から、入浴時警戒情報は浴室内突然死の発生を予防する有効な方法と考え、これから寒くなる時期に備え、県民の皆様に広く周知されることを期待すると挨拶がありました。
 引き続き、法医学分野の林教授と勝山助教から、入浴死の疫学的解析内容について説明があり、そこから導き出された入浴死予防法について説明がなされました。地域別に統計学的に有意に入浴死が発生しやすい温度を算出したことは、世界初の試みとなります。
概要説明終了後は、出席した記者から、入浴死警戒情報の詳細や今後の展望について多くの質問が寄せられ、本件に対する関心の高さが窺えました。

 今季(11月~2月)の入浴時警戒情報の発令は、鹿児島県のみを対象としますが、鹿児島県で効果が得られれば、全国各地にも展開できる可能性があります。



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(左から)橋口 照人医歯学総合研究科長、林 敬人教授、勝山 碧助教



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記者会見の様子



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入浴時警戒情報のイメージ図



プレスリリース「鹿児島県内各地域の浴室内突然死が発生しやすい環境温度を特定~浴室内突然死を予防するための入浴時警戒情報発令!~」