トップページトピックス鹿児島大学×鹿児島コミュニティシネマPROJECT vol.6「映画を聴く――紅谷愃一との対話」を開催しました

鹿児島大学×鹿児島コミュニティシネマPROJECT vol.6「映画を聴く――紅谷愃一との対話」を開催しました

[記事掲載日:16.10.31]

 

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 10月29日、鹿児島大学法文学部・中路武士研究室では、「鹿児島大学×鹿児島コミュニティシネマ PROJECT vol.6」として、映画録音技師の紅谷愃一(べにたに・けんいち)さんをお招きし、映画上映とトークセッションを行いました。
 中路准教授と紅谷氏のトークセッションでは、先立って上映された今村昌平監督『黒い雨』(1989年)における音響デザインの話題を中心に、映画における音の役割や機能をめぐって議論が展開されました。観客の耳に突き刺さるような台詞をシンプルに響かせるための工夫(音の引き算)の話から始まり、同時録音によるリアルな生音の追求や、撮影現場でのエピソード、撮影後のダビングによる音の演出、録音技術の変化、さらには黒澤明監督や今村昌平監督との思い出など、様々な観点から映画の音にまつわる話題が語られました。
 質疑応答では、数多くの手が挙がり、素朴な質問から専門的な意見まで活発な対話が行われました。普段はあまり意識したことのない「映画の音」の第一人者の言葉に耳を傾けながら、地域の方々や学生・教職員の約70名の参加者は映画上映と合わせて4時間近くに及ぶセッションを堪能しました。
 
 「鹿児島大学×鹿児島コミュニティシネマ PROJECT」は中路研究室と鹿児島コミュニティシネマの共催イベントとして行われています。中路准教授は、クリエーターとのトークセッションにより、現場の創造行為を紐解き、作り手と学生、大学と地域を有機的につないだメディア文化を育んでいくことを目指し、鹿児島コミュニティシネマはガーデンズシネマにてトーク付き上映などを行い、鑑賞の機会を提供しています。
 
(写真:トークセッションの様子、右から紅谷さん、中路准教授)
(写真:会場の様子)
 
※これまでのトークセッション
  vol.4 映画監督・濱口竜介さん(2016.1.28~1/30)
  vol.5 映画監督・平山秀幸さん(2016.4.23)