トップページ大学紹介北辰斜に(七高第14回記念祭歌)

北辰斜に(七高第14回記念祭歌)

北辰斜に(大正4年第七高等学校第14回記念祭歌)

「北辰斜に(ほくしんななめに)」は、本学の前身校の一つである旧制第七高等学校造士館の寮歌です。
大正4年、第14回開校記念祭に際し制作されました(第14回記念祭歌)。
■動画
「平成25年度鹿児島大学卒業式」より(2014年3月25日挙行)
合唱:鹿児島大学混声合唱団ポリフォニーコール

簗田勝三郎作詞,須川政太郎作曲

巻頭言

流星落ちて住む処           りゅうせいおちてすむところ

橄攬の実の熟るる郷         かんらんのみのうるるさと

あくがれの南の国に あくがれのみんなみのくにに

つどいにし三年の夢短しとどいにしみとせゆめみじかしと

結びも終えぬこの幸を むすびもおえぬこのさちを

或ひは饗宴の庭に あるいはうたげのにわに

或ひは星夜の窓の下に あるいはせいやのまどのもとに

若い高ろう感情の旋律をもて わかいたかろうかんじょうのせんりつをもて

思いのままに歌ひ給え おもいのままにうたいたまえ

歌は悲しき時の母ともなり うたはかなしきときのははともなり

うれしき時の友ともなれれしきときのともともなれば

いざや歌わんかな北辰斜め いざやうたわんかなほくしんななめ

いざや歌わんかな北辰斜め いざやうたわんかなほくしんななめ

北辰斜めに

1.

北辰斜めにさすところ ほくしんななめにさすところ

大瀛の水洋々乎 たいえいのみずようようこ

春花かおる神州の はるはなかおるしんしゅうの

正気はこもる白鶴城 せいきはこもるはっかくじょう

芳英永久に朽せねば ほうえいとわにくちせねば

歴史もふりぬ四百年 れきしもふりぬしひゃくねん

2.

紫さむる黎明の むらさきさむるしののめの

静けき波に星数え しずけきなみにほしかぞえ

荒涼の気に咽ぶ時 こうりょうのきにむせぶとき

微吟消えゆく薩摩潟 びぎんきえゆくさつまがた

不屈の色も厳かに ふくつのいろもおごそかに

東火をはく桜島 ひがしひをはくさくらじま

3.

悲歌に耳藉す人もなく ひかにみみかすひともなく

沈み濁れる末の世の しずみにごれるすえのよの

驂鸞の夢よそにして さんらんのゆめよそにして

疾風迅雨に色さびし しっぷうじんうにいろさびし

古城の風に嘯ける こじょうのかぜにうそぶける

健児七百意気高し けんじななひゃくいきたかし

4.

南の翼この郷に みなみのつばさこのさとに

三年とどまる鵬の影 みとせとどまるほうのかげ

行途は万里雲湧きて ゆくてはばんりくもわきて

雄図もゆる天つ日や ゆうともゆるあまつひや

首途の昔叫びしに かどでのむかしさけびしに

理想の空に長駆せん りそうのそらにちょうくせん

5.

ああ若き日の光栄は ああわかきひのこうえいは

今年十四の記念祭 ことしじゅうしのきねんさい

祝うもうれし向上の いわうもうれしこうじょうの

旅の衣に散りかかる たびのころもにちりかかる

樟の下露清らけく くすのしたつゆきよらけく

今日南明の秋にして きょうなんめいのあきにして

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