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鹿大生の活躍(ピックアップ)

保護者向け広報紙 鹿大だより 第18号(2016年10月発行) 「留学だより(留学生の紹介)」のロングバージョンです。 

※前回のピックアップ記事(鹿大だより第16号「留学だより」)は、こちらをご覧ください。

 
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工学部情報生体システム工学科4年
DOAN ANH DUNG(ドアン アン ズーン)さん
ベトナム ハイズン省出身 2013年4月入学 
 
-留学先に日本を選んだこと、鹿児島を選んだ理由を聞かせてください
 
 中学生の時、本田技研工業が開発したヒト型ロボット「ASIMO」を見て感動し、日本に留学したら最先端技術を身につけることが出来ると感じました。ASIMOのショーを見るまでは、留学先もいろいろ迷っていたんですが、もともとマンガの「ドラえもん」や「名探偵コナン」が好きだったので、親しみがあったというのも理由のひとつです。
 
 日本に来る前(高校卒業後)、ホーチミン市のドンズー日本語学校に通っていた時に、鹿大に留学している先輩から情報システム工学について話しを聞いているうちに、ますます興味が湧いてきました。卒業後、別の先輩が留学している広島県福山市にある専門学校に留学し、そこで2年間日本語を学んだあと、鹿児島大学を受験しました。受験日はちょうど旧暦の正月にあたり、試験が終わったあと、当時鹿大に留学中の先輩が借りていたアパートの部屋で食事を準備してくれていて、先輩と友人を含め、4人でお祝いしたのを覚えています。
 
 
-日本語がとても上手ですが、どのような勉強をしましたか

 

 福山市の専門学校(日本語科)に留学していた時、自習をみっちりするほうではなかったのですが、授業をまじめに聞いて、その場で理解するように努めていました。

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あとは、アルバイト先での会話や交流活動にも自分からすすんで参加して、日本語に馴染めるようにしていました。そうするうちにだんだんと上達していった、という感じです。半年くらい経ってから日本語の言語知識やコミュニケーション能力を測る日本語能力試験*のN2を取得し、卒業後、N1を取得しました。

 

 

写真:岩手県盛岡市で撮影。当時のボランティア仲間たちと。
 
 *日本語能力試験:国際交流基金と日本国際教育協会が主催する日本語を母語としない人の日本語能力を測定し認定する試験。レベルはN1~N 5の5段階あり、N1が最も難易度が高い。
      
-母国と日本との違いについて感じたことはありますか
 
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 日本に来てすぐに感じたのは、街がきれいだということです。車道が左側通行でベトナムとは逆だったので、慣れるまで時間がかかりました。ベトナムはバイク社会なので、その点でも大きく違いますね。 ベトナム人は子供にすごく甘いんですが、日本人は、例えば子供が転んだときなど、自分の力で立ち上がれるようにまずは言葉で励まします。とても良い教育方法だと思います。ベトナム人はすぐに駆け寄って助けてしまう。大人になっても困ったときすぐに親に頼ってしまいがちです。
 日本はベトナムよりもお祭りが多いと思います。夏に日本各地で花火大会が開催されますが、ベトナムでは花火は大晦日のカウントダウンの時にあがるので、夏の花火、っていうのが不思議だなぁと思います。それと、飲み会は割り勘、っていうのはありがたいです。
 
 
 
   
-ベトナムでは割り勘はしないんですか
 
はい。ベトナムでは、飲みにいったとき、今日は僕が払ったら、次は別の人が払う、という感じで、割り勘はしないことが多かったです。最近は割り勘にすることもあるそうですが。女性より男性が払うことのほうが多いです。
 
ベトナムの会社は、大抵、朝7時から始まり、午後5時までの勤務で、休憩は1時間半くらい。朝起きて、出社する前に喫茶店に寄り、コーヒーを飲みながら新聞を読んでそれから仕事に行く。ゆったりとした時間が流れているように感じます。
日本では、朝起きたらすぐ大学に行き、あっという間に昼になって、授業が終わったらアルバイトして、いつのまにか夜になる、一日がすごく早く過ぎていく感じがします。

 

-充実した毎日を過ごされているようですが、鹿児島での生活を教えてください
 
 大学近くのアパートに大学院2年生の先輩と一緒に住んでいます。授業が終わってから、夜はアルバイトをして、自宅に戻ってから自炊して先輩と二人で食事します。
先輩も夜遅くまで研究しているので、夕食はいつもかなり遅くなります。
仕送りがないので、アルバイトは2つ掛け持ちしていますが、私費留学生はこういった生活が多いようです。私は留学生後援会から奨学金を受けているので大変助かっています。また、授業料も半分免除されていることに感謝しています。
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 アルバイト先は焼き肉屋と焼き鳥屋で、どちらも大好物です。鹿児島の鳥刺しも食べます。和食は大抵食べられますが、納豆は匂いが苦手だったので、一度食べたきりで、それ以降は食べていません。
 
 趣味は、映画を見たり、友人とカラオケに行ったり、サッカーをしたりすること。「鹿児島ベトナム人会」で食事会や、地域の人と交流してキャンプをしてます。8月にはお盆休みを利用して40人くらい集まってキャンプに行きました。
 
写真:正月に国際交流会館で行ったパーティの様子
 
-鹿児島ベトナム人会とは?
 
 2014年5月に、私の呼びかけで、鹿児島県内に住んでいるベトナム人が交流できるfacebook page を友人達と協力して作りました。「鹿児島ベトナム人会」を作るきっかけになったのは、ベトナム人の先輩の結婚式で集まった時に、なにか交流できるグループを作れたらいいよね、って話しになって。母国から離れて不安だったり、困っているときに互いに協力し合い助け合えればと思って。 また、年末年始に帰国出来ずに寂しいときは、仲間同士で集まってパーティとか出来たら楽しいと思ったんです。最初は6、7人くらいだったんですが、いまでは留学生だけでなく、県内に住んでいる幅広い年齢層の人たちも登録していて、300人を越えています。 
 
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ベトナムの年中行事や記念日には集まって、伝統的な食べ物を作ってお祝いします。日本は祝日も多いので、キャンプをしたり、パーティを開いたりしています。地域の人と交流していくなかで、ベトナムの文化を知ってもらいそれを広めたいという気持ちがあります。いままでは下荒田キャンパス内の国際交流会館で収まるくらいだったんですが、今では人数が増えすぎたので、今後は会場を探すのに苦労しそうです。
 
 写真:友人とBANH CHUNGを作る様子。
 BANH CHUNGとは、ベトナムで正月に食べる伝統的な食べもの(日本のお餅に似ている)
-鹿児島大学の魅力はどんなところですか
 
 市内の中心地に位置しているのでとても便利です。総合大学なので、専門的なスキルを身につけることができます。また、留学生が多いので、留学生同士交流する機会があって楽しいです。
毎年開催されるKUFSAインターナショナルナイトも大いに盛り上がります。
 
-今後の目標について教えてください
 
 システムエンジニアになり、技術を身につけて、母国で農業支援、医療支援システムを開発する会社を作りたいです。ベトナムには日本にあるコンビニのような便利な店がありません。故郷の生活を便利にするため、コンビニのようなサービスを提供できるシステムを構築したいという夢があります。
 
 
-最後に、留学して特に苦労したことや嬉しかったことを教えてください
 
 最初は日本語がうまく話せなくて苦労しました。アルバイトをしながら生活していくという前提で留学したのですが、日本語が話せないということで、面接に落ちてばかりいました。毎日、授業が終わってから、新聞の求人欄で調べたバイト先に、公衆電話から連絡していました。ようやく一か月後にアルバイト先が決まったのですが、その頃はまだうまく日本語が話せなかったので、皿洗いから始めて、だんだんと日本語が上達し、調理場に入り、やがては接客も出来るようになりました。
 
 日本に来てから、いい人達に出会えたことも嬉しかったです。高校生の頃までは初対面の人と話すのが苦手だったのですが、留学を機に、これまでの自分を変えたいと思っていました。鹿児島ベトナム人会を作って活動したり、留学生同志や地域の人たちと交流することで、新たな自分を発見することが出来ました。日本での生活も自分には合っていると感じています。
 
 
 

帰国前夜のお別れパーティ

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キャンプに行く前の様子