トップページ学生インタビュー児島 一州

  • 共同獣医学研究科 獣医学専攻
  • 児島 一州 さん (高等学校卒業程度認定試験 )
  • ウイルスの検査や研究から、予防法や対策を検討する獣医師として、陰ながら皆さんの生活を守っていきたい

Q.鹿児島大学の魅力は?

 「グローカルな人材」が育つことです。鹿児島県は薩摩・大隅だけでなく、数多くの島々も有しており、本大学はそれぞれに合った地域貢献を行っています。それと同時に、国際基準の教育を行いながら、世界の各大学とも積極的な交流を行っています。このローカルな面とグローバルな面を両方兼ね備えているのは唯一の魅力だと感じています。


Q.大学生活で一番打ち込んでいることは?

 狂犬病ウイルスに関する研究です。このウイルスはイヌやネコだけでなく、ヒトにも感染して「狂犬病」という人獣共通感染症を引き起こします。現在、日本で狂犬病の発生はありませんが、世界では未だに発生しており、年間およそ6万人もの人々が犠牲になっております。このウイルスで苦しむ人々や動物が現れないように、私は狂犬病ウイルスの病原性メカニズムについて研究を行っています。

Q.大学生活において、コロナ禍の影響を大きく受けたことは?

 実験施設の利用や学会への出席が困難になったことです。大学内での活動が制限され、研究が停滞していた時はもどかしい思いをしました。しかし、その時間を論文検索やオンラインでのディスカッションを回したことで新たな研究を閃いたことは良い思い出です。

Q.これまでの大学生活を通じて、自身の成長を感じたことや印象的な出来事があれば教えてください。

 私は研究と並行しながら、本大学の高等教育研究開発センターの特任助手として授業の補佐をしてきました。その中で、教員側の立場になって教えることの難しさを改めて痛感しました。この経験から、物事を説明する際には、相手の立場や考えを理解した上でわかりやすく説明することを常に心がけるようにしています。

Q.大学卒業後や将来の夢、目標は何ですか?

 ウイルスを研究する獣医師の道に進もうと考えています。「獣医師」と聞くと、動物病院でイヌやネコ、農場でウシやブタを診察する姿を思い浮かべるかもしれませんが、公衆衛生検査を行う公務員獣医師や、微生物の研究や医薬品の開発を行う獣医師など仕事の形態は様々です。その中でも私はウイルスの検査や研究から、予防法や対策を検討する獣医師として、陰ながら皆さんの生活を守っていきたいです。

Q.鹿児島大学への入学を希望している高校生に向けてのメッセージや本学のPRをお願いします。

 共同獣医学部では臨床実習は勿論、県内の食肉検査場や家畜保健衛生所などと連携した公衆衛生学実習も充実しています。さらに大学院も2018年度から新しく生まれ変わり、専門性の高いコースへと進むことができるようになりました。臨床と研究、両方の分野を兼ね備えた大学へと現在も進化し続けています。