水産学部 食品生命科学分野

准教授

内匠 正太

人の健康、食の安全をまもるために…大事な研究

避けるべき危険な食品!?

微量のヒ素が海藻や米には含まれる

 私たちの身の回りには様々な化学物質が存在し、食品も複数の化学物質の集合体として考えることができます。近年、消費者の食の安心・安全に対する関心の高まりから、インターネット上には、食品や食品添加物に関する様々な情報があふれています。しかし、この様な情報の中には、あたかも避けるべき危険な食品が存在するかのような誤解を与える情報も存在します。では、果たして、人にとって危険な物質が含まれる食品 = 避けるべき危険な食品となるのでしょうか?それを考えるには、その物質がどの程度の“量”食品として食べた時に、体の中に入るかに依存します。この“量”を判断するには、ある物質がどの程度の量でどの様な生体影響をどの程度の強さで引き起こすか(用量―反応関係)を正確に把握する必要があります。当然、この用量―反応関係を無視した情報は、注意が必要となります。例えば、ある食品に発がん物質が検出された = 避けるべき危険な食品ではありません。分析技術の発達により、化学物質の検出感度は年々向上しており、私たちが普段食べている食品の中から新たに発がん性物質が検出される可能性は十分にあります。ただし、食品として体の中に入る“量”が生体に影響のない“量”であれば、避けるべき危険な食品にはならいということになります。

化学物質による生体影響を正しく理解する!

ヒ素によりコレステロール(青色)が細胞内に蓄積している様子

 前述の通り、化学物質による生体影響を正しく理解することは、食品の安全性を考える上で非常に大切な情報の一つとなります。このことから、私たちの研究室では、水産物などの食品に含まれる化学物質が人にどの様な影響を与えるのか、その分子メカニズムについて細胞レベルで研究を進めています。現在、私たちが取り組んでいる研究の一つに水産物にも含まれるヒ素に関する研究があります。ヒ素は、自然環境中に存在する物質で、日本人は体内に取り込まれるヒ素の約8割を水産物から摂取しているとされています。水産物に含まれるヒ素は、毒性の低い有機ヒ素のものが多いですが、一部には毒性の高い無機ヒ素を含むものもあります。これまで水産物に含まれるヒ素による健康被害の報告はありませんが、水産物を安心して消費者の方々へ届けるためにもヒ素による生体影響を正しく理解することは、大切だと思っています。また、この様な研究を通して、ヒ素汚染に苦しむ地域(*1)の人々の疾病予防にも繋げたいと考え、研究室の学生達と一緒に研究に取り組んでいます。

用語解説

*1:バングラデシュ、中国、インドなどの東南アジア諸国では、地殻由来の無機ヒ素による健康被害が報告されている地域がある。

Profile

水産学部 食品生命科学分野

准教授

内匠 正太

宮崎大学工学部で化学物質や環境問題について学び、鹿児島大学大学院医歯学総合研究科で化学物質が生物にどの様な影響を与えるかについて研究を始める。その後、熊本県立大学、国立環境研究所、東京慈恵会医科大学、鹿児島女子短期大学で、環境化学物質や食品の安全性に関する様々な研究に携わり、現在に至る。専門は衛生学、分子細胞毒性学、ケミカルバイオロジー。主な担当授業科目は衛生学、先進資源利用科学、食品化学等。

学生(受験生)へのメッセージ

 私が大学に進学する頃、内分泌攪乱化学物質(環境ホルモン)が世界的に注目され、大きな社会問題となっていました。子供の頃より、生物に興味を持っていた私にとっては、化学物質が生物、特に人に与える影響について興味を持つ大きなきっかけとなりました。大学院進学から今まで、多くの方々の支えで、研究を続けています。これから進路を決める学生の皆さんも、自分が少しでも興味が持てることにチャレンジし、自分の可能性を広げていって下さい。

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