教育学研究科 教育実践高度化専攻

准教授

関山 徹

共感する力の探究とその臨床的活用

投映法心理検査を用いての共感の探究

TAT(心理検査)の模擬図版

 人間の特徴のひとつに共感能力があります。この共感する力によって私たちは多くの人々と結びつき、社会を形成し文化を生み出してきました。そればかりでなく、共感は苦しみ悩む人を支えたり、学びや育ちを促したりする働きをもっています。
 しかし、この共感能力は日常生活のなかであまりにも普通に使われすぎているために、かえってその仕組みが分かりにくいところがあります。そこで、私は、絵を見て簡単なお話(物語)をつくってもらうという課題の投映法心理検査(*1)を使って、その謎にアプローチしています。具体的にはThematic Apperception Test(TAT;主題統覚検査)というものを使います。私たちは、人間を相手にする場合だけではなく、絵に描かれた人物像にも共感することができます。しかし、生身の人間への共感に比べると、ちょっと難しくなります。そのような傾向を利用しながら絵の条件を変えてデータを集めていくと、物語をつくった人のパーソナリティ(いわゆる性格)を推測することができます。さらに、何らかの障害によって共感能力の一部が発揮できない人たちの物語を集積して分析すると、共感の仕組みを理解するヒントが得られるというわけです。

不登校の子どもたちへの共感的で多層的なサポート

多層的なサポートのイメージ

 私は、先述したような共感の理論的な側面だけでなく、共感を活かしたサポートについての実践的な研究(スクールカウンセリングや教育相談に関する研究)も行っています。特に、不登校の状態にある子ども達への支援方略の探究に力を入れており、子ども本人はもちろん、その子どもの家族(特に保護者)や教師・学校、教育支援センター(適応指導教室)もその対象に含めています。なぜなら、不登校は必ずしも子ども本人の内側の問題ではなく、本人をとりまく環境や人間関係に由来することも多いからです。また、要因が不明であっても、本人の目線にあわせて周囲の状況を共感的に理解して環境等を調整したり、周囲の人々にも共感的に関わり、保護者や担任教師等を励まして持続可能なチーム支援体制を構築していくことが求められています。
 このように共感的な関係を多層的に整えていくことが心理支援では重要となりますが、実際には試行錯誤の連続です。しかし、多くの事例にむきあうことが次の事例につながると考えて、日々取り組んでいるところです。

用語解説

曖昧で多義的な刺激を示して、それに対する反応を分析・解釈する心理検査の一手法。

Profile

教育学研究科 教育実践高度化専攻

准教授

関山 徹

中京大学大学院文学研究科心理学専攻博士課程単位取得後退学。修士(心理学)。2003年鹿児島大学教育学部講師、2004年より現職。主著に『心理アセスメントの理論と実践』(岩崎学術出版社),『臨床心理学の実践』(金子書房)、主な論文に「統合失調症患者のTATにおける人間表象」、「鹿児島県における適応指導教室の実態と課題」、「水害を受けた学校の復旧過程に関する心理学的分析:2010年奄美豪雨災害の調査から」など。

学生(受験生)へのメッセージ

 心理学は人間を対象にした学問ですので、それを学ぶためには、人間が関わるあらゆる分野に対して幅広い関心をもつことが求められます。人文科学や社会科学はもちろん、自然科学にもバランスよく好奇心をむけてください。また、実際にいろいろな人と出会い、一緒に汗や涙を流すことも大切です。特に、教育や心理支援の場で活かす心理学を学ぼうとする場合には、精神的な余裕や自分の状態に気づく力をもつことも必要でしょう。

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