大学院理工学研究科 工学専攻 情報・生体工学プログラム

准教授

岡村 純也

ものを見る脳内メカニズム

観察角度に依らない三次元物体認識

研究で用いる物体の例。よく似た物体を4つ作製し、観察角度を0°から90°まで30°間隔で変えています。

 私たちが見る物体の像は観察角度に依って変化します。しかし、私たちは観察角度に依らずに同じ物体を認識し、よく似た他の物体と区別できます。このような、観察角度に依らない三次元物体認識の脳内メカニズムについて研究しています。脳では多数の神経細胞がネットワークを形成し、外界の情報を表現しています。単一神経細胞の活動を調べる研究、神経細胞集団の活動を調べる研究、行動を調べる研究から、三次元物体が脳内でどのように表現され、ヒトの認識、行動に結びつくか明らかにしようとしています。特に、脳で視覚の情報が処理される最終段階の領域で、三次元物体がどのように表現されているのかを明らかにすることを目標に研究しています。近年、人工知能の発達に伴い、脳の視覚情報処理経路を模倣したシステムが考案されています。私たちが明らかにする神経基盤を、これまでに発達した人工知能システムに組み込み、新しい物体認識システムの構築を目指して研究を進めています。

視野の中心と周辺の機能の違いについて

縦縞(上図)の周辺に傾いた縞目を置く(下図)と、縦縞が少し傾いて知覚される

 視覚的に対象物を見るとき、その周辺からの影響を受けることが知られています。例えば、図のように縦縞の周りに傾いた縞目を置くと、縦縞が少し傾いて知覚されるかと思います。これらは錯視として良く知られています。このような錯視を引き起こす脳内メカニズムを調べています。光計測法という、光を照射するだけで脳の活動領域と非活動領域の違いを可視化する計測法から、脳内メカニズムを明らかにしようとしています。この光計測法は、脳に光を照射するだけで脳の活動を計測できるので、脳外科手術の支援システムとしても期待されています。
 私たちが顔や物体を認識するとき、視野の中心で詳しく見ています。一方、視野の周辺は、例えば飛ぶ鳥の動きといった、動きを検出するのに適しています。視野の中心よりも、視野の周辺で錯視が引き起こされる程度が大きいので、視野の中心と周辺の機能の違いにも注目して、視覚的認識の脳内メカニズムを研究しています。研究成果は、より効率的な視覚的な呈示装置の開発、呈示方法の提案につながると考えています。

Profile

大学院理工学研究科 工学専攻 情報・生体工学プログラム

准教授

岡村 純也

九州大学で博士(理学)を取得後、アメリカ合衆国アリゾナ大学、総合研究大学院大学で研究員を務め、鹿児島大学に赴任。主な論文はThe Journal of Neuroscience誌、European Journal of Neuroscience誌等に掲載された。
鹿児島市出身。

学生(受験生)へのメッセージ

 脳における認知機能の解明は、脳科学の発展に貢献するだけでなく、脳を模倣した工学的なシステムの開発につながります。現在までに発達している人工知能システムには、脳の神経経路を明らかにし、その処理過程を模倣したものも含まれています。好奇心を持って様々なことに挑戦することが、新しい技術の創出につながるのではと考えています。

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